東京コースは2003年の改修工事によって、騎手にとっての難易度がガラッと変わった。当時は3〜4コーナーにかけて偽直線があり、それに戸惑って逆手前で走ってしまう馬もいるほど。それが偽直線をなくしたことでその問題が解消され、さらに急だった4コーナーが滑らかな形状に。またそれだけでなく、すべてのコーナーのカーブが緩やかになって、今では新人でも乗りやすい馬場になった。
それでも、2度にわたる直線の坂越えはかつてのコースと同じ。スタートは坂下の平坦部分から、今まさに上ろうとする地点に変わったが、結局は直線部分のうち、坂のある部分とゴール前の平坦部分は2度通過することになる。
また、3〜4コーナーの形状の変化は、内々の経済コース有利という状況を顕著にした。以前は、急な形状とスピードによる遠心力で、多くの馬が外へ外へとフラれたものだが、今は内枠からスッと好位を取れれば、おおむねスムーズな競馬が可能。能力が比較的に劣る馬でも内をロスなく回れれば、上位に食い込むこともできるようになったと思う。
印象に残っているのは、内を通ったタケミカヅチとマイネルスターリーが2、3着に食い込んだ共同通信杯。人気を集めていたサダムイダテンとスマートファルコンが大外に回したものの、結局は内を上手くさばいた2頭には勝てなかった。東京コースは中山よりもコーナーが緩やかなぶん、外を通ってもあまりロスがないように思われがち。だけど、広いコースでコーナー自体の距離が長いから、ずっと外を回ると内側の馬とは3馬身くらいも差がつけられることになってしまうのだ。
結論としてこの距離の理想は好位の内々、または内側の中団を追走するというスタイル。そうでない場合、内々を回れても結局は外に出さなければならず、馬の能力と鞍上の腕が試される。もちろん好位につけて最後まで粘る、というのも能力があってこそできる芸当だから、そういう馬には気を付けた方がいいだろう。
馬の特徴としては、多少エンジンのかかりが悪くても「長くいい脚を使えるタイプ」に注意が必要。渋太さというのが長い直線を乗り切るのに大きな武器となるからね。逆に一瞬の切れを身上としている馬は、最後の坂で脚を使わされてしまって、坂を登り切ったあとの200mでバテてしまうことも考えられる。こういった馬は伸びきれない可能性が高いといえる。
(坂井千明)











