有馬記念の舞台となるのは、中山の芝2500m内回り。このコースには、大きくふたつのポイントがある。
最初のポイントはスタート地点。外回りの3コーナー付近からのスタートということですぐに最初のコーナーがあるため、外枠の逃げ・先行馬は若干不利になる。好発を切れば別だが、もし出遅れるようなら、その時点でアウト。出遅れた分を取り返そうと、前に行ってしまうとスピードに乗ってしまい、折り合いをつけにくくなるからだ。
今年はダイワメジャー、ダイワスカーレットと強力な先行馬がいるが、この2頭であっても先の条件は当てはまるだけに、枠順は注目したいところ。
第2のポイントは、ホームストレッチのスタンド前。GI、しかも1年の締めくくりの有馬記念ともなれば、歓声は相当なもの。その大歓声の影響で、馬によっては行きたがってしまったり、反対に怯えて走るのをやめてしまう馬もいる。
例えば、02年の1番人気ファインモーション。あの馬はスタンド前の歓声に驚いて、かなり引っかかっていた。結果、折り合いを欠いて逃げる形となり、結果は5着。これは、歓声に惑わされずに折り合いをつけることの重要性を証明する、いい例だと思う。
脚質面からいえば、追い込み馬の活躍はあまり期待できない。直線が短く、しかもゴール前に急坂のあるコース。後ろの位置取りでは到底届かないというのが現状だ。
注意して見ているとおもしろいのが、最終コーナーから直線にかけての駆け引き。それは3コーナー付近からはじまっているのだが、どの騎手も他馬の動向を探っている。「大レースほど前に出てはいけない」という騎手心理があるから、ここではGIレースの騎乗経験の差が如実に出る。
メイショウサムソンのユタカ(武豊騎手)、ダイワスカーレットのアンカツ(安藤勝)ら日本の名手に加え、今年はロックドゥカンブに騎乗するためキネーンも来日するという。彼らの腕比べという面でも、今年の有馬記念は目の離せないレースになりそうだ。(坂井千明)









